ミカン農家おしかけ騒動3 労働編

昔の自転車日本一周

2013年10月6日 自転車日本一周の旅 19日目

しまなみ海道を一緒に渡ったMの実家のバーで、肝っ玉かあちゃん風のミカン農家・Yさんと知り合った。
そして一週間のホームステイをさせてもらう事になったのだが、私はとてつもない闖入者なのであった、、、

なりゆきによりバーで拾った青年を一週間ホームステイさせると唐突に家族へ宣言したYさんは、家族から猛批判を受けたという。

それを迎えの車内で聞かされた私は青ざめた。
ホームステイは無かった事にしてもらおうかと悩んでいるうちに、車はYさんの家に到着してしまった。

玄関をくぐって、リビングで家族に挨拶をする。
Y家は肝っ玉かあちゃんを家長として、長男S(たぶん当時28歳くらい)、長女K(24歳で私と同い年。Mとは同じ中学だったらしい)、そして末っ子の次男T(ハタチくらい)の4人暮らしであった。

一週間のホームステイをつい30分ほど前に宣言されたばかりの家族には微妙な空気が流れていた。

だがあくまで仕事を手伝うという話だったので、一生懸命に手伝ってこの微妙な空気を自ら払拭するしかあるまい。
昼食をいただいた後はミカン山に入って作業を教えてもらう。

ミカン山で作業をしているのは、主に肝っ玉かあちゃんと末っ子のTである。
上の二人は別の仕事をしており、繁忙期や土日などに手伝ったりしているらしい。

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極早生(ごくわせ)という生育期間がとても短い品種で、まだ夏の名残がある季節から出荷できるという。

教えてもらったのは摘果(てっか)という作業で、簡単にいうと選定である。
放置すると鈴なりに実をつけるので、小さいものを切り落としてサイズが大きいものに栄養を集中させる。

初めて作業する私には少しもったいなくも感じられるが、これで大きくて甘いミカンが出来るのだとチョキチョキ切り落としていく。

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それにしても広大である。
一本の木を見るだけでもかなりの時間を要するのに、見渡す限りの木を手入れするなど気が遠くなる。

しかもこの日やってきた敷地も農場のごく一部で、山のあちこちに分散して農場を所有しているらしい。

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夕方に撤収して晩御飯である。

家に帰ったらY家の風呂に入り、Y家と一緒に食卓を囲む。
一同、急に上がり込んできた知らないヤツと一緒にゴハンを食べているのだが、思ったよりも重々しい空気ではない。
まだ気まずくはあるが、あまり違和感がなくて一瞬、親戚の家に来ているかのような錯覚に陥った。

一階の空いている部屋を与えてもらったので、夜はこちらで就寝させてもらう。

このようにして、おじゃま虫のホームステイが始まった。

つづく

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