いろいろ振り切っていた22歳、冬 part5

2011年3月

屋久島に上陸して4日目。

休養日を挟んで、本日は再び登山。

目指すは太忠岳。
この山には宇宙人の仕業とも噂されるオカルトめいたものがある。

山頂に40メートルという巨大な長方形の岩が突き刺さるようにそそり立っているのだ。

どちらかといえば、登山は縄文杉よりもこちらをメインディッシュにおいていた。

画像

山頂が近くなるにつれて、凍てついた幻想的な空気に包まれてくる。

画像

天柱石にたどり着くも、この日も曇りで視界ゼロ。

画像

画像

画像

お弁当食べて下山。

画像

それにしても、この太忠岳コースは人が少ない。

少ないどころか、登山口から山頂まで人っ子一人出くわさなかった。

早朝から夕方頃まで薄暗い冬の山中で一人きりというのはさすがに心細くなってくる。

「そうだ!こんな時こそ普段できないことをしよう!」

突然そんなことを考えついて、一人絶叫してみた。

「ゔああああああぁぁぁぁ!!!!!」

わけのわからない雄叫びをあげるなんて、街中でできるはずもないので、やってみるとスッキリした。

ちょっとクセになって、たて続けに何度か叫んでみる。

「ゔおえあああああぁぁぁ!!!!」

そうやって無茶苦茶に叫んでいたら、なんと道の先の木陰からおじさんが出てきた。

どうやら入り口の屋久杉ランドのあたりまで戻ってきていたようだ。

平静を装って「あ、こんちわ」と言うしかなかった。

画像

つづく

コメント